ConceptMiner R&D — 機能概要

ConceptMiner R&Dは、技術テーマの探索から文献調査、概念の構造化、ナレッジ化、仮説・用途の創出までを一つの環境で進める研究開発向けプラットフォームです。以下、サイドバーのメニュー順に機能を説明します。

1. R&Dテーマ探索

従来の調査は、キーワードから始まることがほとんどです。しかしキーワード検索は、すでに知っている言葉・分野・先行事例のまわりを回ることになりやすく、既知の情報空間に閉じた探索になりがちです。その結果、「知らないことを探す」つもりでも、実際には既知の延長線上の情報ばかりが返ってきます。

R&Dテーマ探索は、この限界を乗り越えるために、キーワードではなく「どのような価値を提供したいか?」という観点からテーマを探します。高性能化、小型化、省エネ化といった特性の変化と、社会的価値・課題の方向を手がかりに、これから取り組むべき技術テーマの候補を洗い出します。

ここでのポイントは、AIを用いることで、あらかじめ持っているキーワードに依存しない情報探索ができることです。ユーザーが言葉を知らない領域や、自分の専門外で価値が生まれそうな交差点にも、価値の観点を軸にして到達しやすくなります。特定の論文を深掘りする前に、「何を目指すテーマか」を概念調査として開く入口です。

主な用途 ・「提供したい価値」から、キーワードに縛られないテーマ候補を見つける ・特性の変化と社会課題の組み合わせで、未知の交差領域を探索する ・産業分野・技術分野を横断したテーマの広がりを把握する ・後続のクロスドメイン探索や自動リサーチの起点をつくる

2. クロスドメイン探索

論文・特許・技術報告書などの技術文書から「技術の本質」を取り出し、異分野の知見と突き合わせて、新しい研究開発仮説や用途候補を生み出す中核機能です。一度に要約して終わりではなく、抽出・抽象化・探索・原理化・仮説化を段階的に進め、途中結果を確認しながら進められます。

キーワードで似た技術を探すのではなく、問題構造・機能・作用原理・制約・設計トレードオフといった抽象化された観点で異分野へ踏み出すため、既知語彙の外側にある原理や事例に出会いやすくなります。

2-1. R&D仮説生成

異分野で見つかった設計原理を、もとの研究テーマに持ち帰り、検証可能な研究開発仮説としてまとめます。

流れ:技術要素抽出 → 抽象化 → 異分野探索 → 設計原理抽出 → 元テーマへの再適用 → R&D仮説

2-2. 異分野用途探索

既存の技術・原理が、いま使われている分野以外で何に使えるかを探します。新しい適用分野・製品・産業への転用候補を得ることに重点を置きます。

流れ:技術要素抽出 →(必要に応じて低レベル抽象化)→ 用途探索 → 異分野用途候補

半自動探索 全件総当たりを既定にせず、有望な枝だけをビーム探索やステップ予算で深掘りします。途中保存・再開、人手での採否も可能です。「全部自動で発明する」のではなく、鋭い切り口をつくり、必要なだけ掘る運用を想定しています。

3. 自動リサーチ

市場・競合・論文・特許など、複数の情報源からデータを自動で収集・整理する機能です。調査の材料を手作業だけで揃えるのではなく、エージェントが収集し、概念抽出や整理まで進めたうえで、後続の概念マップ構築に渡せる形にします。

テーマ探索やクロスドメイン探索で見えた「価値の方向」や「原理の切り口」を手がかりに、関連する文献・市場情報を集め、調査を具体化していく段階です。

主な用途 ・市場動向や競合情報の収集 ・学術論文・特許などの文献調査 ・書籍・論文などのテキストからの概念抽出 ・収集データの整理とプロジェクト単位での保存

4. ファイル管理

自動リサーチや探索の結果として保存されたCSVなどを、プロジェクト単位で一覧・結合・編集する機能です。調査成果を散逸させず、概念マップやナレッジベースの入力として再利用するための作業台です。

主な用途 ・プロジェクト内ファイルの確認・プレビュー・ダウンロード ・複数CSVの結合や編集 ・概念マップ構築用データの準備

5. 概念マップ

収集したテキストや調査データを、概念構造モデルとして可視化する機能です。個別の文書を読むだけでは見えにくい「概念どうしのつながり」や「領域の構造」を、インタラクティブなマップとして俯瞰できます。

キーワード一覧では見えない空白や隣接領域も、構造として見える化することで、「まだ言葉にしていないが価値がありそうな地点」の発見を助けます。

主な用途 ・散らばった情報を概念単位で構造化 ・クラスタや関連から、テーマの広がりや空白を把握 ・戦略・研究・現場のあいだにある「見えないつながり」の可視化 ・保存したモデルを、Wiki化や公開の基盤として再利用

ConceptMinerでは、RAGのように「答えの断片を見つける」だけでなく、テキストから概念の構造そのものを見つけることを重視しています。

6. ナレッジベース

論文・技術資料・社内文書などを、人が読めるWiki形式のナレッジベースに変換する機能です。文献を一冊ずつ、あるいは一式すべて精読しなくても、要約された記事・検索・チャットを通じて、内容の確認と横断的な把握を効率よく進められます。

主な用途 ・論文・PDF・Web文書などから要約Wikiを自動生成 ・必要な箇所を検索・比較し、全文精読の前に全体像をつかむ ・チャットで質問し、ナレッジベースに基づいて回答を得る ・概念マップと連携し、記事を横断的に探索する ・社内ポータルやWebサイトへの埋め込み・共有

ナレッジベースは、単なるベクトル検索だけの仕組みではありません。まず読める記事層をつくり、そのうえでチャットや概念マップで活用する設計です。「全部を読む前に、何が書いてあり、どこを深掘りすべきかを見極める」用途に適しています。

7. AIチャット

マルチモデルのAIチャットで、探索結果の評価や相談を行う機能です。R&Dテーマ探索やクロスドメイン探索で得た候補について、深掘り・比較・検証方針の整理などを対話的に進められます。

主な用途 ・仮説や用途候補のレビュー・壁打ち ・複数モデルを使った結果の評価 ・調査・探索の次の打ち手の相談

機能のつながり(サイドバー順の流れ)

  1. R&Dテーマ探索で、「提供したい価値」からキーワードに閉じないテーマ方向を開く
  2. クロスドメイン探索で、論文などから仮説・異分野用途を生み出す
  3. 自動リサーチで、関連する市場・競合・文献の材料を集める
  4. ファイル管理で、成果データを整理・再利用可能にする
  5. 概念マップで、散らばった情報の構造と空白を俯瞰する
  6. ナレッジベースで、文献群を読めるWiki化し、検索・チャットで効率確認する
  7. AIチャットで、結果の評価や次の一手を相談する

価値からテーマを開く」→ 仮説・用途創出 → 調査 → 整理 → 構造化 → 効率的な内容把握 → 対話的レビュー、という流れを同じ環境で進められます。

一言でいうと

ConceptMiner R&Dは、キーワード検索が閉じがちな既知の情報空間を超え、「どのような価値を提供したいか?」を起点に、AIによって未知のテーマ・原理・用途へ踏み出すための研究開発基盤です。探索で得た知見は、調査・概念マップ・ナレッジベースとして蓄積し、人が全部を精読しなくても確認・検索できる形で活かせます。